やぁ、冬の大三角形をめぐる旅へ、ようこそ。
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よゆうがあって使えるなら、とってもステキなことばかもしれない……。
本文は:物語風に5分
<ふりがな> 小学3年生~
1.タウパの前書き
2.葉っぱでつくった船
3.まん月の夜の勝負
4.月のない夜、ふうふで天国へ
5.もう1度勝負してから
6.どっちでもいい
7.まとめ
それじゃあ、物語みたいに、いくよ
1.タウパの前書き
こんにちは、海や林ですっぱだかであそぶ、10才のタウパです。
ぼくらのいう、どっちでもいいは、無せきにんだったりすることがあるでしょう。
大人は、相手にゆずって、どっちでもいいっていうことがあるみたい。
もっと年をとったトバおじいさんふうふの、どっちでもいい、びっくりするってばぁ。
2.葉っぱでつくった船
ハートの形をした大きな葉が、夜空からの光をさえぎっています。
イモ畑に足のこうをかくすぐらいの水がたまり、ふたりの年よりがしゃがんでいました。
トバがイモのクキのあいだから、となりのスースに顔をむけました。
「このわしが、人さし指とおなじぐらいの大きさに、ヤシの葉からつくった船にきまっとる。船にたてた小指ほどの帆に、風をうけてはしる。そしておぬしの船よりも先に、イモの葉のしたからでて、月光をあびるじゃ」
「ふん!」
スースが、はきすてるようにいいました。
「たわけたことを、ぬかすでない。2度もつづけて負けてたまるか――。今夜は、おぬしの船よりわしの船のほうがはやい。イモのクキのあいだを一直線にはしって、先に葉のかげからでて、黄金色にかがやくじゃ」
空には、月がこうこうとかがやいています。
3.まん月の夜の勝負
イモのクキがまっすぐにならび、そのあいだの水面が、黒くしずまりかえっています。
トバとスースが、となりどうしのコースにしゃがんでいます。
「おぬしなどまた、船にむかっていきを強くふきすぎて、船がまがっておしまいじゃ」
ふたりとも、いっぽうの手に、船をのせています。
「バカをいうな。わしのふくいきは、それこそがけっさくじゃ。帆がいきをうけて、船がすべるようにこの水面を、むこうまで進んでいく」
トバがイモの根元においてあった、細長いイモのクキを持ちました。
「これをみてみい。わしのえらんだこのつつを。これで遠くまで風をおくるじゃ」
スースもクキを手にします。
「わしは、短いのと長いの2本用意した。これを使い分けていきを送り、今回ばかりは、船をていねいにはしらせるじゃ。ふん、はやくはじめんか!」
ふたりが船を水にうかべました。
「よし、それじゃあ、わしがこの貝を高くほうる。おちてきて水をうった音があいずじゃ」
あたりがシーンとしずまりました。
4.月のない夜、ふうふで天国へ
「船がかるい。いきが強すぎれば、船がまがったりたおれたりして、負けじゃ。いきの送りかたが、勝はいをきめる。そっと、そっと、それこそ真けんに、小さな帆をめがけて、風を送るじゃ。そうすればスーッと黒い水面を、みどりの船が音もなく進む」
家のあつまる集落からでて、ヤシの木のあいだをつづく道でした。
トバのおくさんが、トバとならんであるいています。
「それでそのきょうそう、おじいさんが勝ったんですよねぇ。それなのに、次の勝負をうけなくていいんですか?」
トバがほほえみました。
「今から2週間後が、スースとのやくそくの、まん月の夜になるじゃ」
「わたしはかまいませんよ。天国へいくのを、おくらせても。家の者がねむっているところを、こっそりぬけだしてきたんですから、もどって床につけばいいだけです。わたしの足がよわってきましたが、次の月のでない新月の夜までぐらいなら、まだ歩けるでしょうから」
ふたりが足を、ゆっくりはこびます。
💦自分から天国へいくページ<ルビなし>は、こっち >
5.もう1度勝負してから
高いところでひらくヤシの葉のあいだに、星がたくさん光っています。
青みがかった光が、ふたりをつつんでいました。
「ああわしも、おくらせてもいいと思っとった。じゃがスース、わしが天国へいったって知ったら、くやしがるじゃろう。その顔をみれんのが、ざんねんじゃ」
「まぁ、おじいさんたら」
トバが、星の光に目をかがやかせます。
「なんてったって、ほんの少しのさじゃった。わしの船が黄金色の光をうけ、すぐにスースの船が月光をあびた。あやつわしに負けて、くやしがってくやしがって、次はぜったいに勝つって、せんげんしておった」
おばあさんがうれしそうな顔で、トバをみます。
「スースさん、気のどくに。天国へいくのはもう1度、勝負してからでもいいんじゃないですか……」
6.どっちでもいい
「ああ、天国へいくのをおくらせて、あやつとまた船をはしらせてもいい。どっちでもいいじゃ」
「まったく、おじいさんたら」
「そうじゃ、スースのやつくやしがって、わしをおってすぐに、天国へくるかもしれんからな。天国で勝負するのもおもしろいじゃ」
おばあさんがこまったように、まゆ毛をほんの少しよせました。
「スースさん、おくさんもつれてくるようじゃないですか。ふたりとも頭や足がしっかりして、まだその時がこないのに、勝負のために天国へくるっていうんですか?」
「ああ、そうじゃ。ばあさんの足がよわってきたように、スースもそのばあさんも、どっちみちもうすぐじゃ。どうじゃ、家にもどるか、どっちでもいいじゃ」
7.まとめ
やぁ、どふぁらずら。
どっちでもいい。
それは、気持ちによゆうがあるからずら。
んだが、
死ぬのに――。
おいらも島でしゅぎょうして、トバみたいになるずら。
おっと!
こっちは、見られてるずら。
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