海や林、原っぱも、子どもはみんな、自然が大すき。
本文は:物語風に3分
<ふりがな> 小学3年生~
1.タウパの前書き <いっしょに自然を感じよう>
2.こんな自然の中で
3.感じてみよう・そっとうごく大きな空間
4.感性が育つために、大切なこと
5.木のこきゅう・お母さんのおなかの中で
6.まとめ <心が安心でみちている>
✨ それじゃあ、物語みたいに、いくよ
1.タウパの前書き <いっしょに自然を感じよう>
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
ぼくの住む集落は、海に面しています。
反対がわは、ヤシ林がひろがってるんだってばぁ。
いっしょに島の自然を、感じるからね。
2.こんな自然の中で
空には星が、光っています。
おとなのこしぐらいの高さの、ゆかでした。
あつ手の葉をあんだマットが2まい、ならんでしかれていました。
そこに、タウパとどふぁらが、あおむけになって、目をつぶっています。
すっぱだかのタウパが、しずかに声をだしました。
「どふぁら兄ちゃん、もうねた?」
「うっ」
どふぁらは、うまくしゃべれません。
それがタウパには、なんて言ったかわかります。
「よかった。話してもいい?」
「ううっ」
家には、かべがありません。
葉のこすれあう音や、犬の足音のしない、しずかな夜でした。
3.感じてみよう・そっとうごく大きな空間
それぞれの家のたつ、しきちのまわりには、ヤシの木が立っています。
集落は、うちゅうからの青白い光に、つつまれているようでした。
「すずしいよね」
タウパは、目をつぶったままです。
「だけどこれって、風とはちがう。風はいくらやさしくても、体にあたる、感じがするもん」
タウパが、息をすいました。
「だからいま、感じてるのは、空気が、うごいてるんだと思う。大きな空間が、そっとうごいてる。林の中から空気が、ゆっくりおしよせてきて、集落をつつんだかと思うと、しずかにすぎていく。そしてまた、大きな空間が、やってくる」
4.感性が育つために、大切なこと
タウパが、目をつぶったまま、話をつづけます。
「ひいおじいちゃんが、言ってたんだ。しずかな夜を、こもり歌みたいに、感じるのは、人間をおそうこわいヤツが、島にいないからなんだって」
「うううっ、うっ」
「そうなんだ。どふぁら兄ちゃん、かべのない家でねむるの、最初は心ぼそかったんだ」
タウパがどふぁらのほうへ、体をむけました。
「すなはまに、たくさんカニがいるでしょう。カニには、カニをおそうこわいヤツがいるから、いつもきんちょうしてて、いそいであなに入れるようにしてる。だから、空間がうごいていくのを、感じられない」
「ううっ、うっ」
「うん、犬はだいじょうぶだと思うよ。だれかにかわれてる犬は、庭で安心してれば、感じられる。だけど、林の中にいる犬は、人間が食べるために、ころされることがあるから、しげみのおくにかくれてビクビクしてる。だから、空間がうごくのを、感じられないと思う」
「ううっ、うっ」
「そうだよ。感じるには、安心が大切なんだ」
5.木のこきゅう・お母さんのおなかの中で
こしに、うすいぬのをまいていました。
それをどふぁらは、体にかけています。
心の中で、思いました。
≪感じるずら。空間が、うごいていくずら≫
「ぼく思うんだけど、ぼくたちが感じてるのって、葉っぱの、息じゃないかな。葉っぱ、たくさんあるでしょう」
「うっ、うう」
「そうそう、木のこきゅう。太陽のでてる昼間は、ず~っとすってて、夜はず~っとはいてる。そのはいた息が、いどうしてくる」
タウパが体を、あおむけにもどしました。
「そ~っと、やさしぃぃぃ感じで、しずかぁぁぁな、こもり歌を、お母さんのおなかの中で、聞いてるみたいだってばぁ……」
6.まとめ <心が安心でみちている>
自然と子どもは、なかがいい。
感性が育つずら。
大切なのは、子どもの心が安心でみちている。
子どもは、
思いっきり、自然にだかれるずら。