大人が大人にむかっていう「お気楽」には、
「ひにく」っていう、いやな感じがまざる。
だけど、子どもにむかっていうと、
「お気楽でいいなぁ」って、うらやましい気持ちがまざる。
本文は:物語風に3分
<ふりがな> 小学3年生~
1.タウパの前書き <子どもは、つかわない言葉>
2.えがおの子と、真けんな表じょうの子
3.真けんな顔の大人たち
4.おどろく子どもたち
5.真けんな男たち・あそんでる子どもたち
6.子どもなんだから・お気楽でうらやましい
7.まとめ <子どもは、お気楽がいい>
👠 それじゃあ、物語みたいに、いくよ
木の葉が、緑のトンネルをつくっています。
トンネルの道を大人たちが、だまってはしっていました。
男は、こしにまいた茶色いぬのが、おちないようにおさえています。
女は、ダボッと着た茶色いふくをゆらしながら、はしりました。
子どもたちがすっぱだかで、いっしょにはしります。
楽しそうに、えがおではしっています。
中には、大人につられた子がいます。
真けんな顔をして、はしっていました。
3.真けんな顔の大人たち
家のゆかが、大人のこしぐらいの高さでした。
ヤシの木がたおれ、家をつぶしています。
「屋根の下に、だれかいるぞ、はやくたすけるんだ」
男たちが、かけよります。
「トトジじゃないか。だいじょうぶか――」
「足が、屋根とゆかのあいだに、はさまってるぞ――」
女たちが心配そうに、はなしています。
「トトジさん、60才をすぎてるでしょう。だいじょうぶかしら、うごかないわね」
「あっ、顔をうごかしたわ、かけよった男のほうへ」
「足のほねが、おれていないと、いいんだけど」
4.おどろく子どもたち
子どもたちが、口をあけてたっていました。
目を大きく、ひらいている子がいます。
「ヤシの木って、すごい……」
つぶやくようにいいました。
「家って、あんなにつぶれちゃうんだ……」
「ばらばらにこわれて、ひどい……」
「トトジさん、だいじょうぶかな……」
「やだ、やだ、かわいそう……」
男の子も女の子も、みんな心配そうな、顔をしています。
5.真けんな男たち・あそんでる子どもたち
「おい、はやくしろ。ヤシの木を持ちあげるぞ」
男たちが木のみきの、両がわにたちました。
「いいか、みんな――」
男たちが、こしをおとします。
「せーの」
男たちの体じゅうのきん肉が、もりあがりました。
小学2年生ぐらいまでの、子どもたちです。
たおれた木の先の、ヤシの葉をよじのぼろうとして、あそんでいます。
ヤシの実をとろうとして、実をまわしている子がいます。
「子どもはお気楽、うれしいな」
そんな声が、聞こえてきそうです。
6.子どもなんだから・お気楽でうらやましい
あそんでいる子どもたちを、大人の女たちがみつけました。
「あんたたち、なにやってるの、木を持ちあげてるのよ、おりなさい」
「はやく、すぐよ、すぐ。すぐに、そこをどきなさい」
子どもたちが、葉やヤシの実から、はなれました。
「もうすこし大きい子は、おどろいた顔して、心配してたのに……」
「まったく子どもは、お気楽なんだから」
「いいじゃない、子どもなんだから、のうてんきで」
「ほんと、こんなときにあそべて、子どもは、お気楽でうらやましいわ」
「そうね、トトジさん足のほね、おれてないみたいだしね。よかったわ」
7.まとめ <子どもは、お気楽がいい>
真けん、まじめ。
そんなふうにした方が、いいとき。
そうしてないと、お気楽っていわれるずら。
んだが、
子どもはお気楽、うれしいな!
が、いいずら。
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