すきな子に、こく白するって、きんちょうする!
本文は:物語風に4分
<ふりがな> 小学3年生~
1.タウパの前書き<気持ちをつたえるのがこわい>
2.もしもきらわれたら、どうすればいい
3.かわいいだけじゃなく、花を大切にするやさしい子
4.せいこうするかもしれないし・やったほうが、後悔しないだけいい
5.こく白をした後悔じゃない・だけどつらい
6.こっちは後悔・しなければよかった
7.まとめ <せいこうすることだってある>
💘 それじゃあ、物語みたいに、いくよ
1.タウパの前書き <気持ちをつたえるのがこわい>
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
すきな子がいるって、いいなぁ。
ワムエは、ぼくより2つも年上なのに、なやんじゃってるんだってばぁ。
相手の女の子に、気持ちをつたえたいんだけど、
こわいんだって。
2.もしもきらわれたら、どうすればいい
パンの木の葉っぱが、トンネルをつくっています。
大人が3人、両うでをひろげれば、つつめるような木のみきでした。
タウパが、よりかかっています。
「だいじょうぶだよワムエなら、せが高くてカッコいいし、やさしくてせいかくもいいから」
ワムエがトンネルの道を、行ったり来たりしています。
足をとめて、タウパのほうへむきました。
「やっぱり、こく白しないほうがいいかな?」
「そんなことないよ、気持ちをつたえたほうが、いいってばぁ」
「だけど、もしもきらわれたら、ぼくはどうすればいいんだ――」
ワムエがしゃがんで、頭をかかえました。
3.かわいいだけじゃなく、花を大切にするやさしい子
タウパが、ワムエの横にたちました。
「ワムエのすきな女の子のチコ、目がクリッとしてかわいいから、ワムエとおに合いだよ」
ワムエが頭から手をおろしました。
「顔が、かわいいだけじゃないんだ。チコは、林から土をはこんで花だんをつくって、花をそだててる。朝夕、なんども井戸を行ったり来たりして、花に話しかけながら、水をあげるんだ。みんなで海や林であそんでて、どんなに楽しくてもチコは、夕方の水やりにかならず帰る。花を大切にする、強い気持ちを持ってるんだ」
タウパがかた手を、こしにあてました。
「だったらますます、いい子じゃないか」
4.せいこうするかもしれないし・やったほうが、後悔しないだけいい
ワムエが立ちあがりました。
「タウパに相談するまでに、おれがどれだけ、なやんだと思ってるんだ」
「そんなこと言われても……」
「いい子だから、こんなおれがすきになったって、相手にしてもらえないんじゃないかって、心配になるんだろう」
「すごくすきなんだね」
「じゃなかったらこんなに、ふ安にならない」
「だけどやらないで、あとになってやっとけばよかったって、くやしがるよりも、やってしっぱいしたほうが、その時はつらいけど、後悔しないだけいいと思う。それに、せいこうするかもしれないってばぁ」
5.こく白をした後悔じゃない・だけどつらい
「タウパ、手をはなせ――」
ワムエのかた足に、タウパがだきついています。
「タウパに相談して、ゆう気がでたのに、おれはなんて、バカなことをしたんだ」
だきついたままタウパが、地面にころがっています。
「手をはなせって言ってるだろ」
「ダメだよ、死んじゃうよ」
「おれはこの木のてっぺんから、とぶんだ。もう小学校だっていきたくない。生きてるのなんていやだ」
「ダメだってばぁ――」
6.こっちは後悔・しなければよかった
ワムエがヤシの木のよこに、あぐらをかきました。
タウパがその前に、あぐらをかいています。
「どうしてなのか、チコから聞いたんでしょう」
ワムエがうなずきました。
「チコは、おれのことはきらいじゃない。気持ちを聞いてうれしいって、言ってくれたんだ。それなのに、それなのにおれは、植物をだいじにするチコにとって、なんてかわいそうなことを――」
ワムエが両手で、地面をたたきました。
「みんなであそびにいく時、林をとおる道を、歩きながらおれは、ぞう木のえだをおったり、葉をちぎったりしてたんだ。なんの意味もないのに、しなければよかった……」
7.まとめ <せいこうすることだってある>
やれば、せいこうすることだってある。
やらないで、後悔するより、
ずっといいずら。
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