< 本文は:物語風に2分 >
1.タウパの前書き
2.そうぞうしくても、聞こえない、聞こえない
3.じゃまはさせない
4.チクチクなんて、しない、しない
5.びっくりなんて、しない、しない
6.相手がちいさくたって
7.くるったように
8.まとめ
それでは、物語のように、どうぞ
1.タウパの前書き
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
ぼくだってそうだよ。
大すきな絵をかいてたら、お腹がすいたのもわからない。
かき終わったら、
お腹がペコペコなんだってばぁ。
2.そうぞうしくても、聞こえない、聞こえない
集落のまえの白い砂浜を、あがったところです。
ヤシの葉がつくる影におしりをついて、あるきはじめて間もない女の子のルルンが、貝殻であそんでいます。
からだをまえにたおして片腕をのばし、二枚貝のかたわれをとって、自分のまえにひとつずつならべていました。
うしろからはしってきた白い犬が、ルルンの横をいきおいよくとおりすぎ、海にそってあるいてきた茶色い犬に飛びかかります。うなり声と悲鳴のような甲高い鳴き声をあげ、牙をむいてとっくみあいます。
ルルンがからだをまえにおって貝をつかみ、姿勢をもどしてならべた貝を、じっとみつめます。
手をうごかしてまたひとつ、ならんだ貝をふやしました。
3.じゃまはさせない
子犬が3頭、うまく歩けずにころびながら、ルルンのうしろからやってきます。
ルルンのりょう側からまえにでて、ならべた貝にちかづきました。
ルルンが1頭目と次の1頭を押しのけ、その次を貝をもった手で遠ざけ、子犬が鳴き声をあげてころびます。
ルルンが手にした貝を貝の横におこうとし、その腕がすばやく横にうごいて、もどった子犬をはたき、その子犬がべつの子犬をたおし、3頭がにげていきました。
ルルンが貝を貝の横にならべます。
4.チクチクなんて、しない、しない
カニが穴からはこびだした砂が、浜にいくつも山になっています。
白っぽいカニが、たくさんあるいていました。
ルルンの手の平ぐらいの大きさをしたカニです。砂に爪のあとをつけながら横むきに、ちかよってきます。
ルルンの太ももにのりました。
爪をたててあるいてルルンの足からおり、もう一方の太ももをのぼります。
貝をもったルルンの腕があたり、ルルンの足から落ちたカニが、いそいで遠ざかります。
もうひとつ、ルルンが貝をならべました。
5.びっくりなんて、しない、しない
砂浜に舞うトンボが、風とあそんでいるようです。
貝をおこうとしたルルンの腕に、トンボがとまりました。
ツルッと丸い目が、ルルンをみつめています。
貝をならべたルルンがからだをまえにたおし、トンボのとまった腕をのばして、次の貝をとります。
その手のすぐ先でした。
ヤシの実が落ちてきて鈍い音をたて、腕からトンボが飛びたちます。
手をとめずにルルンが、貝をつかみました。
6.相手がちいさくたって
ルルンのすわるヤシの葉の影が、風にそよいでいます。
ルルンが次の貝をとろうと、おしりをもちあげて腕をのばします。
からだをもどし、ならんだ貝をじっとみつめました。
ルルンの指先ほどの大きさをした、三角の貝殻を背負ったヤドカリです。ならんだ貝にちかづいてきました。
貝をおこうとした手をとめ、そこへきたヤドカリに、もう一方の手がすばやくむかいます。
サッと、ヤドカリをはらい飛ばしました。
7.くるったように
貝をとろうと腕をのばしたルルンのおしりの下に、アリがはいります。
姿勢をもどしたルルンが、ビクンとからだをゆらし、貝をもっていないほうの手を、いそいでおしりの下へいれました。
おしりの穴にかみついたアリを、はらいのけます。
貝をならべ、その手にのったアリが、手の甲にかみつきました。
もう一方の手がパッ、とアリをはらいます。
アリがなんびきも、ならべた貝のあいだやまわりをあるき、りょう手をくるったようにうごかして、アリをはらい飛ばしました。
ルルンがちらばった貝殻を、じっとみつめます。
8.まとめ
こんにちは、どふぁらずら。
子どもはあそびの天才、集中力。
夢中になるって、最高ずら!
おっと!
こっちは、大人ずら。
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