パパやママ:幼い自分がよみがえる




*目にやさしい背景色を使用*











手をやく幼い息子や娘から、遠いむかしの自分が垣間みれたら!








< 本文は:物語風に3分 >


目次

1.タウパの前書き

2.カニをおいかけて

3.さかさま

4.じょうずに洗って

5.ルルンのおばあちゃん

6.親になげくお母さん

7.奇声をあげる

8.そんなことが――

9.まとめ








それでは、物語のように、どうぞ















- そこは、さんご礁にかこまれたのしげる島 -








1.タウパの前書き


こんにちは、島に住む10才のタウパです。

ぼくって幼いころ、どんな子だったんだろう?

そんなことが、大人になってから、わかったら!

楽しみなんだってばぁ。


















2.カニをおいかけて

女の子のルルンが、なんとか歩けるようになりました。いっしょうけんめいに足をすすめて、ヤシの木のあいだから砂浜にでます。

ルルンが手をひろげたぐらいの大きさの白っぽいカニの、つくった小山があちこちにできていました。

カニが穴から砂を胸にかかえてでてきて、小山をのぼって砂をおとします。

小山をまえにしてルルンが、おしりを砂についたかと思うと、カニをおいかけるように、穴へ手をいれました。

腕を交互にうごかして、砂をかきだします。 


















3.さかさま

一方の足は膝をおって、その足のうらがななめ前にのばしたもう一方の足の太ももについています。

ルルンが体を前におって、砂をかきだしました。

ひろげた穴に頭をつっこんで、体をおこしながら砂をだします。

頭をいれ、おしりをうかせてほりました。

もう一度うかせると、そのまま体が穴におちます。ルルンがさかさまになりました。

りょう足をばたばたさせ、泣き声が砂におし殺されます。


















4.じょうずに洗って

「まったくもう、またなの!」

ルルンのお母さんが、浜にでてきました。

「毎日毎日、穴をほるのが、そんなに楽しいのかしら。もうこれで今日、3度目じゃない」

お母さんがりょう手で、ルルンの足首をつかむと、ルルンが泣きやみました。

お母さんがルルンをひきあげ、ルルンが宙づりになったとたん、とってもうれしそうに奇声をあげます。

「まったく、そんな砂だらけの口になって、砂を食べるんじゃありませんよ」

ルルンをつるしたまま浜をおり、海にはいってルルンの顔を海面につけます。

「じょうずじゃない。きれいにするのよ」

ルルンが体をそらせて口を海につけたり、はなしたりして砂をおとしました。


















5.ルルンのおばあちゃん

「あなたのところへ、きたんじゃないの。別の人に聞きたいことがあって、それがすんだからちょっとよったのよ」

となりの集落に住んでいるルルンのお母さんの母親です。

ルルンのお母さんが母屋へまねきいれ、床一面にしかれたヤシの葉をあんだマットに、母親とむかいあってあぐらをかきました。

「あらっ! お母さんちょっと待ってて、ルルンがまた――」

ルルンのお母さんが、立ちあがって急いで外へでます。

砂浜のほうへ歩く、ルルンをだきあげました。

「ルルンよかったわねぇ、ルルンのおばあちゃんがきたのよ」


















6.親になげくお母さん

あぐらをかいたルルンのお母さんが、ルルンを自分の膝にすわらせ、おばあちゃんがルルンに、りょう手をだしました。

「ほらルルン、こっちにおいで」

おばあちゃんが、ルルンをだっこしました。

「聞いてよ、お母さん。まったくこの子ったら、どうしょうもないんだから」

おばあちゃんは顔を、ルルンにむけたままです。

「ルルンたら毎日、何度も浜に穴をほるのよ。それだけならいいんだけど、自分でほった穴に頭からおちて、りょう足をバタバタさせて、泣き声をあげるんだけど、どうやら泣いてるんじゃないみたいなの」

おばあちゃんがルルンに笑顔をむけ、ルルンが笑い声をあげました。


















7.奇声をあげる

「ちょっとお母さん、わたしの話ちゃんと聞いてる?」

おばあちゃんが、ルルンにむかっていいます。

「聞こえてるわよねぇ。ルルンはお母さんに似て、おてんばさんなのかしら?」

「わたしになんて、ちっとも似てないわよ。おてんばなんて程度じゃないわ。口のまわりも中も、砂だらけにして、なにしろ懲りないのよ。何度そうなっても、またやるんだから」

おばあちゃんに笑顔をむけられたルルンが、うれしそうです。

「まったくルルンのせいで、家の仕事がはかどらないわ」

「お母さんが、こまってるみたいだねぇ。ルルン、もっともっとやってあげなさいねぇ」

ルルンがおばあちゃんにむかってりょう腕をうごかし、奇声をあげました。


















8.そんなことが――

「そうかいそうかい、ルルンはいっぱいいっぱい、穴をほるんだね」

「ちょっとお母さん、他人事だと思って、やめてよ」

「他人事なのかしらねぇ、ルルン?」

おばあちゃんがルルンにむかって、顔をかしげました。

「おばあちゃんだって昔、何度も穴からお母さんを、ひっぱりだしたのよねぇ~」

ルルンのお母さんが、おどろいたように目を大きくしました。

「ルルンのお母さんなんて、口だけじゃなくて鼻の穴や目にまで砂をいれて、それでも穴からだすと奇声をあげるんだから。さかさにしたまま海に、顔をつっこんでやったわ」

ルルンのお母さんが口を、ぽっかりあけました。








 9.まとめ






 

こんにちは、どふぁらずら。

パパやママ、幼い自分がよみがえる。

そりゃあまいるずら。




おっと!

こっちも、よみがえるずら。

・いやされる炎 >








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