家族の役にたちたいから……。
よろこんでもらえて、もっとがんばる。
< 本文は:物語風に3分 >
目次
1.タウパの前書き
2.自分の作業小屋
3.ふんだんに飲める
4.よろこぶ子どもたち
5.あふれるうれしさ
6.自分の役目
7.次の挑戦・ひびく歌声
8.まとめ
それでは、物語のように、どうぞ
1.タウパの前書き
こんにちは、海や林ですっぱだかであそぶ、10才のタウパです。
リッ君は20代半ばの、話しやすいお兄さん。
家族のたべる魚を獲りたいけど、漁がへたくそで死にたいほどくるしんでた。
話をきいてぼくが家の人に、リッ君の気持ちをつたえたんだってばぁ。
💦 リクの話のはじまりは、こっち >
2.自分の作業小屋
島の反対側までひろがるヤシ林を背に、小屋をたてました。
葉を葺いた屋根のした半分は、地面にヤシの葉をあんだマットをしき、あぐらをかいてリクが作業をするところです。
残り半分には高床をつくり、そのまわりにヤシの葉の芯をたつようにならべ、風通しのいい壁をつくりました。
「よし、できた。これでいい。ヤシの樹液は、甘くて最高においしいから、犬だってほしがる。何度ぼくがヤシの木にのぼって、樹液を採ってるすきに、犬に飲まれたことか――」
リクが片手で額の汗をぬぐいました。
3.ふんだんに飲める
リクの兄が小屋にきました。
「むこうにある樹液、飲みおわったんだが、樹液のはいってる殻の器を、もうひとつ持っていってもいいか?」
あぐらをかいたリクが、兄に顔をむけます。
「もちろんだよ、兄さん」
「リクが樹液を採るようになってから、なくなることがなくなった。それどころか、ふんだんに飲める」
リクが満面のえみになりました。
「あっ、兄さん、ほんとうにひとつでいいの? もうひとつ持っていきなよ」
「おれもやってたからわかる。おまえが引き継いでから、それまでの倍以上の数の木に、朝夕のぼってる。それがどれほどたいへんなことか――。ひとつで、じゅうぶんだ」
リクがうなずきます。
4.よろこぶ子どもたち
魚の焼ける香ばしいにおいがしています。
リクの義姉が火をつかう小屋で、火をまえに棒を持ってあぐらをかいていました。
「義姉さん、ちょっと手の平をだして」
あゆみよったリクが、ヤシの実の殻の器をかたむけました。
「味をみてくれるかな? 樹液からビネガーをつくったんだけど、いつものピリッと辛いやつじゃなくて、さっぱりしたすっぱいだけのものだから」
手の平をなめた義姉が、りょう目をほそめます。
「んー、すっぱい。だけど、おいしいわぁ」
「そうでしょう。子どもたちにどうかな? と思って」
5.あふれるうれしさ
小屋にきたリクの父親が、おどろいたように目を大きくしました。
「どうしたんだ。これは!」
「隣のおばさんと林であって、ビネガーがないっていうから、ひとつ持っていってあげたんだ。そうしたらタコとウツボを2尾ずつくれたんだよ。義姉さんのところへ、持っていこうと思ってたところ」
「樹液として飲んでしまうことが多いから、発酵させる分まで、なかなかまわらない。ビネガーを切らしてる家があって当然だ」
父親がカゴからタコとウツボを、それぞれの手でつかみ、たちあがりました。
「りょうほうともこんなに長いぞ、ずいぶん立派なタコとウツボをくれたものだ。ビネガーをもらったうれしさが、あふれでてる」
6.自分の役目
父親がタコとウツボをカゴにもどしました。
「それまでわたしとリクの兄で、手分けをしてやってたが、リクが樹液を採るようになってから、わたしたちは朝夕気にせずに、ほかの作業ができる」
父親がやさしそうな目で、あぐらをかくリクをみます。
「漁へいきたいっていうおまえに、おまえの兄と相談して、樹液採りをまかせることにしたが、どうやら正解だったようだな」
リクがほほえみました。
「家族の役にたちたかったんだ。そりゃあ最初はとまどったけど今じゃ、よろこんでもらえて、自分の役目ができたみたいで、うれしいよ」
父親が小さくうなずきます。
7.次の挑戦・ひびく歌声
一方の手に殻の器を3つさげ、もう一方の手にはナイフを持ち、リクが父親にむいてたちました。
「父さん、もうすこし慣れたら、催しのときなんかに、おしゃれをするのに髪や肌にぬる油を、ヤシの果肉からつくろうと思う。どうかな?」
えみをうかべた父親が、あごをしっかりひきました。
小屋からでたリクが、ふかいヤシ林にはいります。
頭上でひらくヤシの葉のむこうの空には、夕焼けがひろがっていました。
ひときわ高いヤシの木にのぼり、葉の芯にたって林のおいしげる葉をみわたします。
上半身をまえにおり、足のあいだにいれた芽の先を、ナイフでうすくけずります。
手をうごかしながら歌いだし、リクの澄んだ歌声が、夕焼け色にそまる林をつつむようでした。
8.まとめ
こんにちは、どふぁらずら。
自分の役目ができた。
よろこばれ、心底うれしい。
そして、
さらに挑戦ずら。
おっと!
こっちはうれしくて、ぶっとんだずら。
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