自分から幸せになる:小さな笑顔を大切に




*目にやさしい背景色を使用*











幸せ、感じたいな。

 
 
 
 



< 本文は:物語風に3分 >


目次

1.タウパの前書き <自分からすすんで>

2.幸せのはじまり・首を横にふる

3.たよられる幸せ・ちいさな笑顔

4.幸せは、ささいなことから

5.幸せは、むけられる笑顔から

6.なにもしないでいるより、ずっといい

7.まとめ <なにかをすれば、幸せはやってくる>








それでは、物語風におくります














― そこは、さんご礁にかこまれたのしげる島 ―







1.タウパの前書き <自分からすすんで>


こんにちは、島に住む10才の、タウパです。

レケおばさんは、自分からすすんで幸せになりました。

そうしたら、

集落の人気者に、なったんだってばぁ。

















  

 2.幸せのはじまり・首を横にふる

地面に、ヤシの葉をあんだマットが敷かれ、その床のうえを海からの風が、そっとながれていきます。

壁のない家の軒は、腰をふかく曲げてくぐるほどに低く、外から入る光と一緒に、中年女の大きな声が飛びこんできました。

「おねがい、レケ、たのめるかしら?」

ちいさなヤシ林をへだてた隣家からでした。

「ちょっと待ってて。レケはさっき、おばあちゃんをつれていったから、すぐに帰ってくるわ」

中年女の声が、ちいさなヤシ林をいきかいます。

「それじゃあ、帰ってきたら、おねがいね」

「わかったわ。忘れずにレケに言うから」

レケは40才をすぎた細身の女性です。

幼いころ木から落ちて、利き腕がつかえなくなり、歩き方もへんです。

「レケは、なにもしなくていいからね」

 家族から、なんど言われても首を横にふり、やがてレケは集落の人の杖になりました。


















 3.たよられる幸せ・ちいさな笑顔

低い軒をくぐり、レケとおばあさんが、中へ入ってきました。

ふたりとも、茶一色のワンピースをダボッと着て、おばあさんが片手を、レケの肩において歩きます。

レケが、杖のかわりです。

おばあさんがいつも座っている、床の端まで歩きました。

レケの手につかまって、あぐらをかきます。

「おばあちゃん、また、いつでも言ってね」

 おばあさんが、レケの顔をみあげてニコッ、とします。

「ありがとうね」


















 4.幸せは、ささいなことから

ちいさなヤシ林の中を、人が歩いてできた道が、隣家へつづいています。

隣家の軒先でレケが、体を前におり、家の中へ顔をむけました。

「こんにちは、トイレにいきたいのは、だれでしょう? それとも、トイレじゃなくてほかの場所かしら? どこへでも一緒にいきますよ」

「入って。おじいちゃんを、おねがい」

軒をくぐったレケが、あぐらをかいているおじいさんにむかって、ほほ笑みます。

「待たせちゃって、ごめんなさいね。さぁ、いきましょう」

「海だ、たのむ」

おじいさんが、レケの手につかまって立ちあがります。

骨ばった体をして、腰に茶色い布をまいた姿です。

レケが両膝を軒下につき、片手を地面につきました。

レケの背中をたよりに、軒をくぐったおじいさんが、レケの肩につかまって、ゆっくり歩きます。

集落のはずれが、半島になっています。

その半島のむこう側の浜を、集落の人がトイレにしていました。 


















 幸せは、むけられる笑顔から

おじいさんが浜に、両膝をついてしゃがみました。

白っぽい砂にできた、ヤシの葉の影の中です。

おじいさんのうしろに、目の覚めるような明るい青をした、海がひろがっています。

「それじゃあ私は、ヤシの木のむこうにいるから、終わったら呼んでくださいね」

レケが待っていると、おじいさんの声がします。

浜へでました。

「まぁ、きれいに砂でかくして」

おじいさんの顔が、笑みでしわだらけです。

「こんなに助けてもらって、汚いものをみせたり、嫌なにおいをかがせたり、するわけにはいかんからな」

「だれでもするんだから、いいのに」

汚物は、満ちてきた潮が、さらってくれます。

おじいさんがレケの横を歩き、浜をあがります。 


















 6.なにもしないでいるより、ずっといい

 おじいさんの片手が、レケの肩にのっています。

ふたりの足元で、ヤシの葉の影が、ゆれていました。

「レケは、やさしいのぉ」

しみじみとした言い方でした。

「やさしいのはこんな私を、たよってくれるおじいちゃんよ」

「ばあさんも、レケには感謝しとる」

「こんなことしかできないけど、なにもしないでいるより、ずっといいわ。おじいちゃんのその笑顔が、私のちいさな幸せなの」

おじいさんの顔がまた、しわだらけになりました。

「ありがたいのぉ……

言葉が風にのって、ヤシの木のあいだをいくようです。








 7.まとめ <なにかをすれば、幸せはやってくる>







こんにちは、どふぁらずら。

たよってくれるのが、ありがたい。

むけられるちいさな笑顔を大切に。

ささいなことでいい。

なにかすれば、幸せになれるずら。




おっと!

こっちは、しないで幸福ずら。








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