子どもといっしょに悩む、それも愛情。
だけどこんかいは!
< 本文は:物語風に2分 >
目次
1.タウパの前書き <両親の影響は大きい>
2.親が悩んでいたら・うつむいたままの子
3.子どもが感じる・やさしい子ほどくるしむ
4.気を取りなおす・子どもを誇りに思う
5.笑い声がひびく・子どもの胸がかるくなる
6.まとめ <簡単じゃないから愛の力で>
それでは、物語のように、どうぞ
1.タウパの前書き <両親の影響は大きい>
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
お父さんとお母さんの、影響は大きい。
子どもが、なん才だとしても!
両親が、
明るくて仲がいいのが、一番なんだってばぁ。
2.親が悩んでいたら・うつむいたままの子
スラッとした幹の立ちならぶ、ヤシ林のなかでした。
タウパが枯れ落ちたヤシの実に座っています。
ヤシの木の心の声が、聞こえてきます。
≪やさしくて、とってもいい子なのに……≫
そんなお母さんの声に、お父さんがこたえます。
≪そうだね。ほんとうに思いやりのある子だ≫
お母さんとお父さんは、高いヤシの木です。
2本はむきあい、そのあいだに1本の、若いヤシの木が立っています。
≪母親のわたしの、育て方が悪かったのよ≫
≪お母さんだけじゃない、わたしだって。わたしたち親が、いたらなかったんだ≫
≪この子はなんにも悪くないのに、下をむいてしまって……≫
≪ああ、かわってあげられるものなら……≫
≪これから、どうすれば、どうすればいいんでしょう≫
お父さんとお母さんが下をむいて、若い木をみつめます。
3.子どもが感じる・やさしい子ほどくるしむ
ヤシの実に座っているタウパが、ヤシの木をみあげます。
≪それじゃあ子どもが、かわいそうだってばぁ≫
上をむいたまま立ちあがりました。
≪お父さんとお母さんが、うじうじ悩んでたら、それを子どもが感じるんだってばぁ。元気になれないだけじゃなくて、やさしいならやさしいほど、お父さんとお母さんを、くるしめてるって、つらくなるんだってばぁ≫
タウパが両手で、口をかこいます。
「元気にしたいなら、お父さんとお母さんが、先に元気になってってばぁ」
4.気を取りなおす・子供を誇りに思う
≪お母さん、もうこの子のことで悩むのは、終わりにしよう≫
≪わたしたちが悪いのに、それじゃあ、あんまりだわ≫
≪あんまりなのは、今までのぼくたち親だ。つたわってしまうよ、この子に。ぼくらの後ろむきの気持ちが。この子にとって逆効果になる≫
≪そうね。こうしていっしょに暮らしているんですものね。感じるわね≫
≪ぼくらは、なにも間違ってなかったんだ。やさしい子に育ったじゃないか≫
≪そうね。わたしたちが育てたんですから、自信をもたなきゃ≫
≪ぼくはこの子を誇りに思う≫
≪ええ、わたしもよ≫
5.笑い声がひびく・子どもの胸がかるくなる
≪胸をはろうじゃないか、お母さん≫
≪ええ≫
お父さんとお母さんが、首をもちあげます。
幹の先で放射状にひらいた幾枚もの葉が、空へむきました。
日差しが子どもにあたります。
子どもが顔をもちあげました。
自信にみちた両親の言葉が、聞こえてきます。
子どもの胸に、安心感がひろがりました。
お父さんとお母さんの、笑い声がひびきます。
子どもが大きく息をすい、はきだしました。
子ども自身の悩みが、解決へむかいます。
6.まとめ <簡単じゃないから愛の力で>
気持ちのきりかえは、簡単じゃない。
んだが、
影響は、単純ずら。
胸をはって笑う、っきゃないずら。
愛、愛、愛の力で!
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