ときどき仕事を、交代できたらいいのに……。
< 本文は:物語風に2分 >
目次
1.タウパの前書き <カリカリすると怖い>
2.ふんばるお父さん
3.お母さんだってヘトヘト
4.相手のたいへんさを理解する・ちゃんとねぎらう
5.思い切って休む・子どもたちとの時間をつくる
6.まとめ <むずかしいけど理解>
それでは、物語のように、どうぞ
1.タウパの前書き <カリカリすると怖い>
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
どふぁら兄ちゃんが、多くの国には、便利っていわれてる物が、
たくさんあるって。
そんなの島には、ないってばぁ。
お父さんとお母さんは、いそがしくてたいへん。
カリカリすると、怖いんだってばぁ。
2.ふんばるお父さん
ヤシの木が立ちならび、そのあいだを細い道が続いています。
ふたりとも引き締まった体をして、腰に茶色い布を、ひざ丈にまいていました。
ひとりは、浅瀬に横にながく張る網をたばね、もうひとりは、漁獲でふくらんだ厚い布の袋を、それぞれ一方の肩にかついでいます。
「やっぱり、最後の1回は、やらないほうが、よかったかもしれないな」
後ろから袋をかつぐ男がいい、網をかつぐ男が答えます。
「重すぎるか。集落までまだ、ずいぶんあるからな」
「泣きごとになっちまったか。なぁに、これぐらい」
「そうだな。おれたちの嫁も、がんばってる。もう少しいったら、おれが袋をかつぐ、交代しよう」
網より圧倒的に重いのは、漁獲です。
3.お母さんだってヘトヘト
ヤシ林には、人が踏みかためた道が、いくつもあります。
ふたりとも、手製のくたびれた茶色いワンピースを、ダボッと着ていました。
たばねた葉を頭にのせ、片手でおさえながら、歩いています。
葉は、大人の手の平ほどの幅をして、細くなったさきが女の後ろで、地面をこすっていました。
「そろそろ旦那が、漁からもどってくるわ」
「そうね。はやく帰って、魚をさばかないと」
「屋根のふきかえの時期がくると、仕事が増えて、やんなっちゃうわ」
女たちは、300枚ほどの葉を頭にのせています。
「葉っぱを集めるのはたいへんだし、これだけ集めても、たいした数の屋根材にならないし」
女たちは毎晩、月あかりで屋根材をつくりました。
4.相手のたいへんさを理解する・ちゃんとねぎらう
集落にちかづき、林の中を通る道がまじわります。
ヤシの木のあいだには雑木がしげり、視界をさえぎっていました。
一方の道からは男たちが、もう一方からは女たちが、歩いてきます。
「やだっ!」
「おおっ!」
「おお、じゃないわよ。おどろかさないでよ」
男たちと女たちが、むきあいます。
「ずいぶんたくさん、集めたじゃないか。つかれただろう」
「そうだな。枯れて間もない葉は、なかなかみつからないからな。葉のりょうがわには、棘がならんでて、あつかいもたいへんだし、よくがんばったな」
「そんなことないわよ、このぐらい、ねぇ」
「そうよ。このぐらい、たいしたことないわ。それより、そんなに袋が、大きくふくらんで」
男が一方の肩をヒョイッ、とあげて袋をかつぎなおします。
「なぁに、このぐらい、おれたちにとったら、なぁ」
「ああ、とうぜんのことだ」
「そうやって、いつもいつも、ありがたいわ」
「ほんと、魚をおいこむのに浅瀬を走って、海水が重いうえに、岩やサンゴで足場がわるいんだから、たいへんだったでしょう。おつかれさま」
5.思い切って休む・子どもたちとの時間をつくる
ふた組の夫婦が、女たちを前に歩きだしました。
前をむいたまま、女がいいます。
「帰ったらすぐに魚を、さばきますから」
男の背中で網が、ゆれています。
「おまえだって、つかれてるんだ。おれも手伝う。それで今日は、子供たちといっしょに、はやく休もう」
魚がずっしりと重そうです。
「おれたちもいっしょに、魚をさばくぞ。それで子供たちと、ゆっくり飯を食おう。今夜はやめだ、やめ。屋根材づくりは、明日やればいい」
6.まとめ <むずかしいけど理解>
こんにちは、どふぁらずら。
相手のたいへんさを理解する。
なかなか、むずかしいずら。
んだが、それが!
共働き夫婦円満の秘訣ずら。
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