勉強より、すきなことしてるほうがいい。
本文は:物語風に5分
<ふりがな> 小学3年生~
1.タウパの前書き <なんでするのかわからない>
2.せいせきがわるいまま・勉強しない
3.すきなこと・友だちがすき
4.こまってる友だち
5.こまってる友だちを助ける
6.ギギのすきなこと・たくさん知りたい
7.ルルのすきなこと・どんなむずかしいことでもがんばる
8.元気に答えるぐらいすきなこと・なんだってする
9.まとめ <きらいだって、するようになる>
🐌 それでは、物語風におくります
1.タウパの前書き <なんでするのかわからない>
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
勉強をすきな子より、きらいな子のほうが、島には多いです。
ぼくも、そのうちのひとりだってばぁ。
だって、
なんで勉強しないといけないのか、
わからないんだもん。
2.せいせきがわるいまま・勉強しない
ヤシの葉を、あんだマットです。
ゆか一面に、しいてあります。
タウパが、せい服もって、すわりました。
「ちょっと、タウパったら、せいせき、悪いままじゃない」
そう言ったお母さんが、お父さんにむきました。
「お父さん、タウパに勉強するように、言ってください」
3.すきなこと・友だちがすき
お父さんは、プロレスラーのような、大きな体をしています。
こしに、茶色いぬのをまいたすがたで、あぐらをかいていました。
ほほえみながら、やさしい言い方です。
「タウパは、勉強がきらいか?」
タウパが、たんパンに両足を入れ、立ちあがります。
「うん、すきじゃない」
しっかりした、言い方です。
「タウパ、おまえにはなにか、すきなことがあるか?」
「ある。友達とあそぶこと」
タウパが、元気よく答えました。
「友達がすき!」
「それじゃあ、友達を、大事にしてるのか?」
「うん」
タウパが、深くうなずきました。
「だったら、いいじゃないか、お母さん」
4.こまってる友だち
ギギのお母さんが、家の中にむいて、地面に立っています。
両方の太ももを、高くつくったゆかのはしに、あてていました。
ゆかには、ヤシの葉のしんが、ならんでいます。
そこにギギが、すっぱだかで、あぐらをかいていました。
「ぼく今日は、小学校に行かない。ダメだって言われても、行かないから」
「どうして、行きたくないの?」
「だって、だって」
ギギが両目をつよくつぶり、下をむきました。
「つげ口になるから、言わない」
お母さんのななめうしろに、タウパが立ちました。
「どうしたのギギ。はやく学校へ行こうよ」
ギギのお母さんが、タウパにむきました。
「ギギ、行かないって言うのよ。学校で、なにかあったのかしら?」
タウパが、ギギに顔をむけます。
「もしかしたら、トングのこと?」
ギギが口を、とがらせました。
5.こまってる友だちを助ける
ギギが口を、とがらせたままです。
タウパが、高ゆかにちかづきました。
「トングのことだったら、学校へ行こう。休んだら、トングににげたと思われる」
「でも……」
「じゃあ、いつになったら行くの?」
うつむいたギギに、タウパがつづけて言います。
「今日だけ休んで、明日行くならいい。でも、ずっと行かないのは、よくない。弱虫になっちゃう」
ギギが、顔をあげました。
「どういうこと?」
「本当は、行ったほうがいい、行くべきだ、って思ってる自分に、負けちゃう」
ギギがまた、下をむきました。
「ほら、ギギだってトングから、にげたくないんでしょう」
ギギが上目づかいに、タウパをみます。
「学校へ行こうよ。トングが、なにもしてこないように、ぼくが休み時間とか、ギギといっしょにいるから」
ギギが、目をかがやかせました。
横においてあったたんパンに、両足をとおしました。
あるきだしたタウパの横に、ならびます。
ヤシの葉のかげをとおり、ふたりの茶色、色を深めます。
「だけどタウパ、明日はどうするの?」
タウパが、ギギに顔をむけました。
「明日もあさっても、ギギが平気になるまで、ずっといっしょにいるから」
6.ギギのすきなこと・たくさん知りたい
ヤシ林の中を道が、つづいています。
「ねぇ、ギギは、すきなこと、ってある?」
「うん、あるよ!」
タウパにむいたギギの目が、かがやいています。
「ぼく、ヤシの木がすきなんだ。毎日、おいしいじゅえきを、たくさんだしてくれる。かにくだっておいしい。葉のしんが、オレンジの木と、みどりの木があって、男の人と女の人みたいだし、ヤシの木のことを、いっぱい知りたいんだ」
7.ルルのすきなこと・どんなむずかしいことでもがんばる
タウパとギギの後ろから女の子が、声をかけました。
「おはよう。いっしょに行こう」
タウパの横に、ならびます。
「いまギギと、すきなことの話を、してたんだ。ルルは、すきなことってある?」
ルルが顔をグイッ、とタウパにちかづけました。
「わたしね。集会場って、すごくすてきだと思うの。高くて大きな屋根の下に立つと、からだがギュッって、なる。屋根うらに組んであるはしらや、たくさんの屋根ざいのつくる線がきれい。大きくなったころには、女の子もつくってよくなるといいな。わたし、集会場をつくるためだったら、どんなむずかしいことでもがんばる」
島では、家をたてるのは、男の仕事です。
女は、くぎのかわりになるひもや、葉をおりかさねて屋根ざいをつくります。
8.元気に答えるぐらいすきなこと
まえからも、茶色いたんパンをはいた子が、あるいてきます。
道をまがると、小学校の入り口です。
ルルがタウパに、顔をむけました。
「タウパは、ギギになんて言ったの?」
タウパが、元気よく答えます。
「ぼくは友達がすき。こまってたら助けたい。助けるためだったら、なんだってする」
6.まとめ <きらいだって、するようになる>
やぁ、どふぁらずら。
勉強がきらいだって、
ギギやルルはもちろん、
タウパだって、真けんに助けたいなら、勉強するようになる。
すきなことがあるのが、いいずら。
おっと!
こんなぺーじもあるずら。
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