えっ、ほんとに！
ふわっと浮いて、トンボといっしょに……。
本文は：物語風に３分
＜ふりがな＞ 小学３年生～
１．タウパの前書き ＜いっしょに虫とあそぼう＞
２．ヤシ林を走って・トンボ草をとりに
３．ヤシの葉のかげにたって・かげの外にはトンボがたくさん
４．金色のトンボ・そっといいます、いっしょにあそぼ
５．心の中でトンボといっしょに
６．空をとんでいます
７．まとめ ＜とぶことにあこがれる＞
🐯 それじゃあ、物語みたいに、いくよ
― そこは、カブトムシやクワガタのいない
のしげる島 ―
１．タウパの前書き ＜いっしょに虫とあそぼう＞
こんにちは、島に住む１０才のタウパです。
ぼくたちは、虫をつかまえて家に、もち帰らない。
だけど、
林やすなはまで、虫といっしょにあそんだりする。
いろんな国のみんなも、
ぼくたちといっしょに、虫とあそぼうってばぁ。
２．林を走って・トンボ草をとりに
みんなすっぱだかで、ヤシの木のあいだを走ります。
草むらをとぶように、足をおおきく広げて、かけていきます。
「トンボとあそぼう」
「あそぼう、あそぼう。いっしょに空をとぼう」
林のおくに、はえています。
「あったわ、これよ、これ、トンボのすきな、トンボ草」
せんこう花火のちらす、火花のような葉が、ついています。
くきを、１本ずつぬきとりました。
「よし、いこう」
「いくわよ、海へ」
また、走ります。
３．ヤシの葉のかげにたって・かげの外にはトンボがたくさん
ヤシの木のあいだから、子どもたちがとびだします。
白っぽいすなのはまです。
ヤシの葉がかげを、つくっています。
高いところは、風がふいているようです。
黒いかげが、ゆれています。
かげの中に、子どもたちがたちました。
かげの外は、とっても明るい空間です。
トンボが、たくさんとんでいました。
４．金色のトンボ・そっといいます、いっしょにあそぼ
「ほら、こっち、こっち、こっちだよ」
「ここにもあるわ。ここにおいで」
子どもたちが、トンボ草をもった手を、高くあげています。
そっとうでを、おろしました。
金色のトンボです。
葉にとまっています。
子どもたちが、もういっぽうの手を、トンボにちかづけます。
ひとさし指が、ゆっくりトンボの足もとへ。
そっといいます。
「いっしょに、あそぼう」
トンボの足が、指の先をつかみました。
５．心の中でトンボといっしょに
金色のトンボが、指先にとまっています。
子どもが葉のかげからでて、たちどまります。
「わたしも、いっしょだからね」
「ぼくも、ついていくからな」
指先のトンボをみつめながら、心の中でトンボと、空をとんでいます。
手を高く、あげる子がいます。
「ほら、とんで。空をはやく、はやくだよ」
「いけ、空へ。高く、高くね」
そんなおもいをつれて、トンボが指からとびたちました。
子どもたちの目が、トンボをみつめています。
指先にトンボがいる子と、トンボを空へとばした子の、りょう方です。
心の中で、金色のトンボといっしょに、とんでいました。
６．空をとんでいます
子どもたちが両うでをおろし、顔を空へむけています。
金色のトンボといっしょに、とんでいました。
スイッ、といどうしました。
空中にとまったようにして、ゆれています。
スッ、といどうし、またとまります。
こんどは、いきおいよく、ぐるぐるまわりました。
下にみえるはまに、ヤシの葉のかげが、ゆれています。
７．まとめ ＜とぶことにあこがれる＞
やぁ、どふぁらずら。
島の子どもたちは、
飛行機やヘリコプターを、みたことがない。
んだが、
空をとぶことに、あこがれてる。
いろんな国のみんなも、トンボといっしょに空をとぶずら。
おっと！
みたことのない飛行機を、想像した子が、いるずら。
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