失敗しても、へたっぴでも。
説明は:物語風に4分
<ふりがな> 小学3年生~
1.タウパの前書き
2.かけっこは、ビリ
3.走りはばとびは、少しだけ
4.走り高とびは、しっぱい
5.あそぶのは、楽しい
6.きらいに、なりたくないから
7.ビリじゃなくなった
8.まとめ <できそうなのを>
それじゃあ、物語みたいに、いくよ
1.タウパの前書き
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
ぼくの友達にも、運動の苦手な子がいる。
その子たちも、
いっしょに、海や林であそぶ。
運動の苦手な子も、楽しそうだってばぁ。
2.かけっこは、ビリ
小学校は、ヤシ林にかこまれていました。
校庭の黒い土を、子供たちがはだしで、強くけります。
走っているのは、タウパの同級生の、女の子たちです。
短いキョリを、はやく走ります。
体力そくていをしています。
イククは、ビリっけつでした。
目のパッチリした、からだの小さな女の子です。
3.走りはばとびは、少しだけ
こんどは、走りはばとびです。
イククが、とばずに線をこえて、走ってやわらかな土の中へ、入りました。
男の先生が、やさしく言います。
「またしっぱいか、イクク、もう1回だけだぞ。つぎは、少しでいいから、とぶんだ」
イククが、いっしょうけんめいに、走ります。
走って、せっかくつけたいきおいなのに、スピードを落としました。
遠くへとぶ線の、前です。
調節するように、足をちょこちょこっと動かして、とびました。
先生が、ほほえんでいます。
「よし、よし、それで、いいんだ。うまい、うまい、とべたじゃないか」
4.走り高とびは、しっぱい
つぎは上へ高くとぶ、高とびです。
イククが走って、木のえだへ近づきました。
横になったえだの前でとまり、とべません。
「イクク、ななめからゆっくり走れ。それでえだを、またぐようにとぶんだ。がんばれ!」
座ってみている男の子が、おうえんしました。
言われたとおりにイククが、ななめからえだへ近づきます。
もちあげた足が、えだにあたりました。
それをみてニヤニヤわらう、子たちがいます。
5.あそぶのは、楽しい
おうえんしてくれる子、ニヤニヤわらう子、両方がまざっていました。
子供たちが、えだ葉のつくるトンネルの下を、走っています。
イククも走って、みんなをおいかけます。
家のたつ集落の中を、とおる道でした。
横にまがり、小さな林をつっきって、すなはまへでます。
白いすなをかけおり、イククがみんなにつづいて、海へとびこみました。
上級生、下級生、男の子、女の子、みんないっしょです。
あさせで上級生が、前につないだ手を、低くさげました。
そこにイククが、かた足をのせます。
上級生がいきおいよくうでをあげ、イククがとびあがります。
≪きもちいい。わたしは、みんなみたいに頭から、うしろに1回転できないで、おしりから落ちるけど、きもちいい――≫
イククが海へ落ち、水しぶきがあがります。
6.きらいに、なりたくないから
集落の中をとおる、えだ葉がトンネルをつくる道です。
イククとシーナが、ならんで走っています。
イククが、スラッとせの高いシーナへ顔をむけました。
「ありがとう、つきあってくれて。わたし、スポーツ苦手だけど、きらいになりたくない。みんなとも、あそびたいから、こうしてゆっくり走るのは、つづけるんだ」
走りながらせの高いシーナが、横をむきました。
「いいよ、わたしは、走るのすきだから、毎日、いっしょにやろう」
「何回やったら息をきらさないで、トンネルのはしからはしまで走って、いってもどって、こられるようになるかな?」
「きっと、すぐだよ」
7.ビリじゃなくなった
「イクク、ごめん。わたし、先にいくからね」
「いって、いって、シーナははやいから、1番になれる」
半年に1度の、マラソン大会でした。
ヤシの木のあいだをつづく道を、短パンすがたの子供たちが、走ります。
おりかえし地点から、シーナがもどってきました。
イククと、すれちがいます。
「すごい、すごい、シーナ、3番だよ」
「なに言ってるのイクク、イククだって真ん中へんにいる。ビリじゃない!」
イククがあわてて、うしろをむきました。
イククのあとを、子供たちが走っています。
「すごい! 少しだけだけど、毎日、走ったからだ」
イククは、うれしくなりました。
8.まとめ <できそうなのを>
やぁ、どふぁらずら。
苦手でも、好きでいる。
ほんでもって、
できそうなのを、やってみる。
ひとつ、
まぁまぁできたら、
めちゃくちゃ、うれしいずら。
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