夜の口笛:子どもがふかない怖い言い伝え




*目にやさしい背景色を使用*











人間にんげんとおなじ、っていわれてる、カメやイルカの子供こどもが……。








本文は:物語風3分

<ふりがな> 小学3年生~


もくじ

1.タウパの前書き

2.精霊がいやがる

3.口ぶえのふける子供

4.カメとイルカの子供

5.精霊の力

6.人間とおなじ、っていわれてるのに

7.まとめ








それでは、物語風ものがたりふうにおくります














― そこは、子供こどもたちがはだかであそぶのしげるしま







1.タウパの前書まえが


こんにちは、(しま)()む10(さい)のタウパです。

(くち)ぶえ、

ふけるようになると、

ぼくたち子供(こども)は、とくいになってふく。

だから(よる)、ふいてると、

みんな、こわい(はなし)()かされるんだってばぁ。


















 2.精霊せいれい がいやがる

()()()でつくった屋根(やね)のしたでした。

地面(じめん)に、ヤシの()をあんだマットが、しいてあります。

そこにあおむけになり、(あたま)のうしろに両手(りょうて)をおいていました。

タウパが、(くち)ぶえをふています。

そのはだを、夜風(よかぜ)がなでていきました。

「タウパ」

おじいさんがゆかのはしに、あぐらをかいています。

「そのぐらいで、やめておくんじゃ」

(くち)ぶえをとめておきあがり、おじいさんのほうへむきました。

「どうして? ぼくふくの、じょうずでしょう」

「ああ。じゃが(よる)に、(くち)ぶえをふくと、精霊(せいれい)がいやがる」

タウパがよつばいに、おじいさんの(まえ)へいきました。

「なに、それ、おしえて、おしえて」


















 3.くちぶえのふける子供こども

おじいさんは、やせた(からだ)をして、こしに茶色(ちゃいろ)いぬのをまいていました。

ゆっくり(はな)しはじめます。

 *

精霊(せいれい)のしわざじゃ。

(うみ)の中にひとつの、(おお)きな()ができる。

(おお)きな()(うみ)で、子供(こども)をつかまえるんじゃ。

人間(にんげん)でいえば、タウパとおなじぐらい。

(くち)ぶえがじょうずに、ふけるようになったころの子供(こども)じゃ。


















 4.カメとイルカの子供こども

(おお)きな()じゃから、いっしゅんのことじゃ。

両方(りょうほう)いっぺんに、つかまる。

カメとイルカの子供(こども)じゃ。

にげだそうと(おお)きな()(なか)で、あばれる。

その()らの、お(とう)さんとお(かあ)さんじゃ。

ひっしになって、とりもどそうとする。

ものすごいはやさじゃ。

(おお)きな()につっこんでいく。

ぶつかる直前(ちょくぜん)じゃ。

カメが、()(あし)をひっこめ、かたいこうらになるじゃ。

イルカは(あたま)から、(たい)あたりじゃ。

(おお)きな()から、ひとさし(ゆび)が、ピンとはねあがる。

(とう)さんとお(かあ)さんたちが、(とお)くへはじき()ばされるじゃ。


















 5.精霊せいれいちから

(よる)子供(こども)(くち)ぶえをふいた、つぎの(あさ)じゃ。

(うみ)がはこんでくる。

カメとイルカの子供(こども)じゃ。

(よる)に、(くち)ぶえをふいた()のくらす、集落(しゅうらく)(まえ)のはまじゃ。

()ちあげられとる。

すなに、(よこ)たわっとるじゃ。

両方(りょうほう)とも(あたま)を、(しま)のほうへむけて。

その(くち)が、(くち)ぶえをふくようにとがって、かたまってるじゃ。


















 6.人間にんげんとおなじ、っていわれてるのに

おじいさんから(はなし)()いた、つぎの(あさ)でした。

タウパが、ヤシの()のあいだに()ちます。

(うみ)からふいてくる(かぜ)が、そっとタウパにあたりました。

≪よかった、おじいちゃんに(くち)ぶえ、とめてもらって≫

はまに、カメやイルカの子供(こども)は、いません。

(しま)(ひと)はみんな、カメとイルカは、人間(にんげん)とおなじだっていう。カメとイルカの()は、ぼくらの友達(ともだち)なのに。かわいそうに……≫

タウパの()が、(うみ)へむきました。

精霊(せいれい)って、こわい。なんて、ざんこくなんだ。そんなカメやイルカの()が、いるって()いたらぼくらは、ぜったいに(よる)(くち)ぶえをふかない≫








 7.まとめ







やぁ、どふぁらずら。

カメとイルカとは。

むごい(はなし)ずら。

んだが、

このお(はなし)ができたのには、理由(りゆう)がある。

子供(こども)のためずら。

それについては、またそのうちにずら。




おっと!

(しま)では、カメの(にく)をたべるずら。

・いただきます >








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