やりきれない・気持ちの収まりがつかない

 


目にやさしい背景色を使用*











誰かに話せたら、少しは楽になるかもしれません。








< 本文は:物語風に3分 >


目次

1.タウパの前書き

2.いじめたいわけじゃない

3.やつあたり同然

4.やけくそ・なげやり

5.心の傷・どうにもならない

6.ろくなことがない

7.助けてもらうが、素直になれない

8.にらむ目が訴えた

9.もしも相談できれば、少しは収まるかもしれない

10.まとめ








それでは、物語のように、どうぞ















― そこは、さんご礁にかこまれたのしげる島 ―








1.タウパの前書き


こんにちは、島に住む10才のタウパです。

こんなじゃ、なかったんだってばぁ。

タタがどうして、ひどいことをするのか、わからない。

きっと、

イヤなことが、あったんだと思う。

















 2.いじめたいわけじゃない

ヤシ林をとおる道を、茶色い短パンをはいた小学生たちが、集落へ帰ります。

「あれっ、だれかいる。あのしげみのむこう」

そういってタウパが足をとめました。

「今、男の子の声が、きこえたよね」

タウパが走りだします。

ふたりを前にしました。

「タタじゃないか! ティロに、なにしてるんだ」

からだの大きなタタが立ち、その前に小柄なティロが、座っています。

タタがタウパに、強い目をむけました。

「また、おまえか」

タタがティロを指さしました。

「みろよ、こいつ、おれにビビッて、ションベンもらしたんだぜ」

ティロの茶色い短パンが、ぬれています。


















 3.やつあたり同然

タウパが一歩前にでました。

「ティロがタタに、なにかしたっていうのか――」

タタの口元が、ゆがみました。

「こいつがおれになにかできるわけないだろう」

「じゃあ、どうして――」

タウパがタタに、とびかかっていきます。

「弱い者いじめ、するな」

タタがタウパをたおしました。

「弱いくせに、なまいきなんだよ」

タタがタウパに、馬乗りになります。

タウパのほほに、タタの平手があたり、切れのいい音がたちました。

タウパが片目をつぶります。

「おまえの手なんて、痛くない」

「これでもか――」

タタが手をかえて、タウパのほほをたたきました。

「今度、じゃましたら、もっと痛い目をみるからな」

立ちあがったタタが、歩きだします。


















 4.やけくそ・なげやり

別の日です。

走って勢いをつけたタタが、上級生の男の子の背中をけりました。

ころびそうになった上級生が、ふりかえります。

「いてぇじゃねぇか」

「うるせえ、気に入らねぇんだよ」

タタが挑んでいきますが、もうひとりの上級生の男の子が加勢し、はがたちません。

タタがうつぶせにたおれ、その背中に上級生の男の子が、座りました。

「そこをどけ――」

タウパが、走りよりました。

「なにしてるんだ。弱い者いじめはやめろ」

うつぶせになったタタを前に、タウパが立ちました。

立っている上級生が、ニヤッと笑いました。

「おれたちが歩いてたら、こいつがいきなり後ろから、けっとばしてきたんだぜ」

「えっ!?」

タウパが、目を大きくしました。

上級生が、タタの背中から立ちあがります。

「こいつ、この前はほかの上級生に、おなじことしてたぜ、うそじゃねぇ。こいつにきいてみな」


















 5.心の傷・どうにもならない

タタが両手で地面を押しました。

片方のほほに泥がついています。

「おまえ、バカか。余計なことするんじゃねぇ」

タウパにむかって、はきすてるようにいったタタが、歩きだします。

その背にタウパが目をむけました。

「めちゃくちゃなことして、なにがあったんだよ」

「うるせえんだよ――」


















 6.ろくなことがない

小学校からの帰り道です。

タウパがティロを助け、またタタにやられました。

おなじ日です。

家に帰ってブタに水をあげたタウパが、鳥のエサにする実をさがしに林へ入ります。

タタが、草むらにあぐらをかいて、タウパのほうに背をむけていました。

「えっ、どうして!?」

戸惑いましたが、そっと近づきました。

タタがいっぽうの足を前にだし、その足を両手でおさえています。

足首が、腫れていました。

「すごっ!」

 思わず声をだし、タタの顔が勢いよく、タウパにむきました。


















 7.助けてもらうが、素直になれない

タタがタウパの肩をかりて歩きます。

「おれを助けたと思って、いい気になるなよ」

「助けたなんて思ってない」

「おまえに、手加減なんかしないからな」

「そんなんじゃない。ひとりで家に帰れないじゃないか」

タタは、犬を追いかけていてころび、足をねん挫しました。


















 8.にらむ目が訴えた

翌朝です。

タウパは友達のリンと、いっしょに学校へいきます。

事情をきいて眉をよせたリンですが、タウパといっしょにタタの家にきました。

ふたりが、大人が腰を深くまげてくぐるような軒先に立ち、タウパが腰を少し前に折って家の中へ顔をむけます。

「タタをむかえにきました。ぼくが肩をかして、タタといっしょに学校へいきます」

片足だけで近づいてきたタタが、よつばいになって軒をくぐり、立ちあがって軒に片手をつきます。

「おまえ、バカか!」

そういったタタの頭を、タタのお父さんがたたきました。

「バカはおまえだ。肩をかりて学校へいけ」

頭に手をあてたタタが、お父さんをにらみました。

「なんだ、その目は、さっさといけ」


















 9.もしも相談できれば、少しは収まるかもしれな

タタがタウパの肩をかりて歩きます。

不満気なタタの気持ちを、タウパが察しました。

「タタがけがしたこと、タタの友達は、だれもしらないよね。もしもタタが、だれかに頼まなかったら、だれもむかえにこないと思って。そうしたら学校に、いけないじゃないか――」

タタが鼻をすすり、タウパが驚いたように顔を、タタにむけました。

「くっそー、父さんが……」








 10.まとめ







こんにちは、どふぁらずら。

どうにもならないのは、辛いずら。

タタが、このままタウパに相談できれば、

やりきれない気持ち、

少しは収まるかもしれないずら。




おっと!

世の中には、いやな人がいるずら。

・そんな人はスルー >








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