近所に、助けっこのできる子が、住んでるといいな。
< 本文は:物語風に3分 >
目次
1.タウパの前書き <先生がよろこぶから>
2.宿題をやってくる子は、ほんの少し
3.遊びは楽しい・海で組体操のピラミッド
4.遊びはつづく・だけど宿題をやる子が
5.宿題をやってくる子にたのんで、助けてもらう
6.宿題をやるなら罰がいい・でもよろこぶのもいい
7.まとめ
それでは、物語のように、どうぞ
1.タウパの前書き <先生がよろこぶから>
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
宿題をやると、遊べなくなる。
そんなの、いやだ。
でも先生が、よろこぶから、
やってあげたくなることも、あるんだってばぁ。
2.宿題をやってくる子は、ほんの少し
ヤシ林にかこまれた小学校の、教室です。
地面に葉をあんだマットがしかれ、そこに子どもたちがあぐらをかいています。
30才ぐらいの女の先生が、茶色い服をダボッと着て、前に立っていました。
「はい、それじゃあ、宿題をやってきた子は、手をあげて」
ほんの少しの生徒が、手をあげました。
「それじゃあ、暗くなってできなかったり、やろうと思ったけど、忘れちゃったりした子は?」
クラスのほとんどの子が、手をあげます。
「はい、わかりました。それじゃあね宿題を、ちゃんとやってきたいと思ってる子は?」
やってこなかった子、ぜんいんが手をあげます。
先生が、うれしそうに微笑みます。
「わかったわ、ありがとう」
3.遊びは楽しい・海で組体操のピラミッド
波のない海に、上級生の5人が横にならんでいます。
「よし行くぞ。せーの」
海にもぐり海底に、りょう膝とりょう手をつきました。
そのうしろに4人がならんでいます。
「次はおれたちだ、いくぞ」
「よし、次は、ぼくたち3人が――」
タウパがいい、おしりのほうからよじ登ります。
「いそげ、下のみんなの息が苦しくなる。よしできた、次の2人、はやく背中にのって、くずれないように、じょうずにね」
タウパの背中にのろうとした子が、バランスをくずして落ちました。
「うわっ、ごめん」
4.遊びはつづく・だけど宿題をやる子が
上級生が、海から顔をだしました。
「どこまで、できたんだ?」
「2人のところで失敗した」
「よし、もういっかい挑戦だ」
宿題をやった子のうちのひとりが、タウパに顔をむけます。
「タウパ、おれたちはかえろうぜ」
「えっ、どうして?」
「タウパがいったんだろう、宿題をやりたいからって」
「あっ、そうか、でも、まだ遊びたい」
「なにいってるんだよ、暗くなる前におわらせないと」
5.宿題をやってくる子にたのんで、助けてもらう
電気のない島は、みんな寝るのが早く、朝は早おきです。
あたりがうっすらと明るくなり、女たちがほうきを持ちました。
だれからともなく歌いだし、遠くから聞こえる声にあわせ、歌いながら掃除をします。
木々のあいだが、すっかり明るくなりました。
ヤシの葉の芯をならべて高く作った床に、女の子のメナリがあがりました。
「タウパ、タウパったら、おきて」
メナリが、タウパの肩をゆすりました。
「ねぇ、宿題をやるんでしょう。学校からかえってからは、遊びたいって、だから朝やるからって。たのんできたの、タウパじゃない。も~、おきてよ~」
そしてメナリと母屋へ入り、いっしょに宿題をやりました。
6.宿題をやるなら罰がいい・でもよろこぶのもいい
校庭をかこむように、教室が建っています。
どの教室も屋根の下を、気持ちのいい風が通っていきました。
茶色い服をダボッと着た女の先生です。
「あらっ、宿題をやってきた子が、ふえたわね。それじゃあ、宿題をやってこないで、グラウンドを10週するほうがいい子は、いるかしら?」
やってきた子も全員が、手をあげました。
タウパが、手をあげたままいいました。
「だって走れば、やらなくてもいいんでしょう」
「そうねぇ、みんなには、走るのなんて、罰にならないのよね。今のまま宿題をやってくる子が、ふえると先生は、うれしいなぁ」
タウパが立ちあがりました。
「みんなで、助けっこ、するといいかも。ぼくも助けてもらったから、こんどは助けるほうをやるよ」
なん人かが目を輝かせ、顔をみあわせました。
7.まとめ
こんにちは、どふぁらずら。
小学校は、集落と集落のあいだにある。
んだから、
おなじ集落の子は、近くに住んでる。
助けあえるずら。
宿題ができる。
んだが、こまったことに、
助けっこ、長つづきしないずら。
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