やる気がなくなって、気持ちがしずむ。
そのままじゃ、まずい――。
本文は:物語風に3分
<ふりがな> 小学3年生~
1.タウパの前書き <なやみが多いと>
2.やる気がない
3.なやみがけむりのように
4.そんなことしても、なんにもならない
5.風がものすごいいきおいで
6.問題はかいけつしてないけど――
7.まとめ
それじゃあ、物語みたいに、いくよ
1.タウパの前書き <なやみが多いと>
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
やれやれいわれるのも、イヤだけど、
イヤなやつがいたり、やることがいっぱいあるのも、
やる気がなくなる。
だれか、助けてってばぁ。
2.やる気がない
スラっとのびるヤシの木のあいだを、道がつづいています。
タウパがぶつぶついいながら、下校しました。
「小学校じゃ、ぼくらを思い通りにしようとして、先生がウソばっかりいうし、友だちのギギがまた、イヤなヤツからイヤがらせをされそうだし、家に帰ったらブタのエサの枯れ落ちたヤシの実を、さがさないといけないのに、もうすぐページがなくなるから、ノートと交換してもらう分も、さがさないといけないし」
小石をけっとばしました。
「いっぱいあって、イヤになっちゃうってばぁ」
3.なやみがけむりのように
家にもどったタウパが、ブタ小屋のしゅう理をしているどふぁらをみつけました。
「ねぇ、どふぁら兄ちゃん、イヤなこととか、やらなきゃいけないこととか、いっぱいあっても~、イヤんなっちゃうんだけど」
タウパが両手で、むねをこすりました。
「魚をやくけむりが、いっぱいつまってるみたいで、このへんが、なんかへん、助けてよ」
「ううっ、ううう」
うまくしゃべれないどふぁらが、うなります。
それがタウパには、なんていったかわかりました。
「えっ、そんなのかんたんだ。ちょっと待ってろって!」
表じょうをパッと明るくしました。
「やったぁ、助けてくれるんだ」
4.そんなことしても、なんにもならない
どふぁらが体格のいい男たちをつれてきました。
タウパが前に立ちます。
「これって、ヤシの葉を三重にして、そこにパンダナスのがんじょうな葉をまぜて、あんであるマットでしょう」
「うう、ううう」
「それを男たち8人で引っぱってるから、安心してとべって、どこからとぶの?」
どふぁらがあごをつきだして、顔を空へむけました。
タウパが口をとがらせます。
「あのヤシの木の、てっぺんからとぶって、も~、」
むねを両手でなでます。
「そんなんじゃ、ここから煙が、なくならないってばぁ」
「うっ、ううっ」
「だまされたと思って、やってみろって、わかったよも~」
タウパがヤシの木を、のぼっていきます。
「も~めんどうだなぁ。よりによってこんなに、高い木にしなくても……」
5.風がものすごいいきおいで
タウパがヤシの葉のしんを、とびこみ台のようにして、はねあがりました。
両うでをひこうきの羽根のようにひろげ、頭からまっすぐに落ちはじめます。
「うわ~~~~~下にいる人、ちいさっ。うわ~~~どんどん近づく、はやいってばぁ――」
おでこが空を切りさきます。
「も~~さい高、モヤモヤがふっとんだどころか、むねの中を風がすごいいきおいで、ふきぬけていく、気持ちいいってばぁ」
まっすく下をむいていました。
「うううっ」
「わかってるってばぁ、もうすぐマットだ。アゴをグイッと引いて――」
せ中から着地しました。
6.問題はかいけつしてないけど――
マットからおりて地面に立ったタウパが、まん面のえ顔です。
「どふぁら兄ちゃん、すごい、すごい、スッキリしちゃった」
両手ではやく、むねをこすりました。
「ぜ~~~んぶ、ふきとんじゃった」
「うううっ」
タウパの動きが、いっしゅん止まります。
「うん、どふぁら兄ちゃんのいうように、どの問題もかいけつしてない」
タウパが両手を高くあげました。
「でも、元気がでたんだってばぁ、み~~~~んな、かいけつできるぐらい――」
7.まとめ
やぁ、どふぁらずら。
やる気がない。
んだが、
やる気になろうなんて思わない。
まずは、
なんもかんもわすれて、元気になるずら。
おっと!
こっちも、元気になれるずら。
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