肩をジリジリこがすのに、やさしい太陽。
本文は:物語風に4分
<ふりがな> 小学3年生~
1.タウパの前書き
2.太陽が肩をこがす
3.雲のはしるはやさ
4.日向が、むかってくる
5.雨がふるまえの風
6.雨のうしろすがた
7.やさしい太陽
8.まとめ
それじゃあ、物語みたいに、いくよ
1.タウパの前書き
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
ぼくたちは、
晴れてても、曇ってても、雨がふってても、
林や海で、
すっぱだかで、あそぶんだってばぁ。
2.太陽が肩をこがす
よく日にやけた子どもたちです。
林のおくで、ヤシの木とヤシの木のあいだに、たちました。
みんな下をむき、タウパがいいます。
「太陽にてらされてできる、ぼくらのかげがない」
全員が上をむきました。
「木のせんたんで丸くひらいたヤシの葉と、ヤシの葉のあいだに、太陽がある。まぶしいなぁ」
タウパがいい、全員が目をほそめました。
「太陽がま上だ!」
みんなかた手をあげ、いっ方の肩をなでました。
「太陽のねつで、肩がジリジリする。こげちゃうってばぁ。よしみんな、にげろ!」
3.雲のはしるはやさ
子どもたちが、ヤシの木のあいだを、草をとびこしてはしります。
「ヤシの葉っぱの、かげからかげだ。かげにはいれば、太陽からにげられるってばぁ」
全員がはしりながら、空をみます。
「白くてでっかい雲がくる」
みんなはしるのをやめて、とまりました。
いっせいに、りょううでで顔をかくしながら、身をかがめます。
「うわぁー、かげがすごいいきおいで、おそってくる!」
雲のつくる黒っぽいかげが、あたりを暗くしながら、近づいてきます。
「雲が空をはしってる速度だ。はやい。あっというまにくる」
みんなそろって、うしろをふりかえり、あたりが暗くなりました。
4.日向が、むかってくる
子どもたちがたって顔を空へむけます。
「今ぼくらは、あの雲の下にいる。太陽をかくして、すずしいなぁ」
全員が、雲にむかってかた手をあげました。
「雲の先っちょが、通りすぎるの、はやかったなぁ。空をあんなにはやく、すすんでるんだ」
子どもたちがあげた手を、大きくひらきます。
「もっとゆっくり、すすんでってばぁ。太陽がでたらまた、ぼくたちの肩がこげる」
雲がとおりすぎそうになり、みんなが顔を林へむけます。
「やっぱり。こんどはすごいいきおいで、明るい日向がむかってくる!」
みんなりょううでで顔をかくしながら、いっせいに日向にせなかをむけました。
「うわぁぁ、太陽が――」
全員がはしりだします。
5.雨がふるまえの風
「日向にでると、あつい。えっ!」
みんなたちどまり、耳をすまします。
「やっぱり、ものすごくつよい風が、ヤシの葉をゆらしてる」
葉がこすれる大きな音が、近づいてきました。
「ヤシの葉がおどってる。つよい風がきた――」
子どもたちが、りょううでで風をよけるようです。
「風がとおりすぎたら、こんどは大つぶの雨の、ヤシの葉っぱをたたく音が、あっという間に近づいてくる」
みんなすっぱだかで、雨をうけました。
6.雨のうしろすがた
「あつかったから雨が、気持ちいいってばぁ」
みんな顔を、こいグレー色をした雲に、むけています。
「でも雨をうけて、すぐに寒くなる」
顔をおろし、はしりだしました。
「だけど、たいていの雨は、すぐにいっちゃうから」
りょううでで体をかかえるようにして、はしりました。
「ぴたっと雨がやんで」
足をとめた全員が、ふりかえりました。
「ほら、雨のうしろすがたが、あっという間に、とおざかっていく」
大つぶの雨が、たくさんの線をえがいています。
7.やさしい太陽
みんないっせいに、はしりだしました。
「うわぁ、気持ちいい、太陽があったかいってばぁ」
ヤシの木のあいだの、しめった草をふんではしります。
「もっともっと、かわかして、かわかして。もっともっと、はやく、はやく」
みんなはしりながら、りょう手でかみの毛の水を、とばしました。
「雨にぬれたぼくたちの体を、かわかしてくれる」
たちどまった子どもたちが、太陽に顔をむけます。
「太陽さん、やさしいってばぁ」
全員が、思いっきりひらいたりょう手を、太陽にむけました。
8.まとめ
やぁ、どふぁらずら。
服がないから。
雨がふっても、太陽がやさしいずら。
おっと!
こっちも、自然と子どもずら。
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