パートナーなら必ずかえってくる。
もしもかえってこなくても、多くの人がもっているのかもしれない。
< 本文は:物語風に3分 >
目次
1.タウパの前書き
2.目にうかべたなみだ
3.ネズミの仕業?
4.自信をくれた髪飾り
5.思いうかべた髪飾り
6.やわらげてくれるはずなのに……
7.そこにずっといる
8.まとめ
それでは、物語のように、どうぞ
1.タウパの前書き
こんにちは、海や林ですっぱだかであそぶ、10才のタウパです。
島ではネズミを、人みたいにいうことがある。
だって、
頭がいいし、いろんなことができるんだもん。
ネズミと友だちに、なりたいってばぁ。
2.目にうかべたなみだ
タウパのクラスメートの女の子のキリが、朝日のすきな男の子にいわれました。
「朝日はあたらしい1日が、はじまる感じがすごくするんだ。光をあびてると体がつよくなる気がする」
キリは夕日がすきです。
「夕日はあたたかい色をして、いいことがあったら、それをもっとよく思わせてくれるし、いやなことがあったら、それをやわらげてくれる」
太陽について友だちと話し、家に帰ったキリがまた、夕日にむいて浜にたちました。
先にきていた女の子のナケラとならび、太陽にむけた目をキリがうるませます。
💦 自分のすきな太陽の話<ルビあり>は こっち >
3.ネズミの仕業?
キリのなみだに気づいたナケラが、ハッと息をのみ、肩をおとしたキリが口をひらきます。
「家に帰ったらなくなってた。母屋の屋根を支える柱のすぐ上の、葉っぱのあいだに差しといたのに。従姉妹のお姉ちゃんにつくってもらった、髪飾り。生きたお花だとすぐにダメになっちゃうからって、踊りの衣装をつくる乾燥した葉っぱで編んでくれて、すっごくかわいかったのに」
ナケラがわずかに首をかしげました。
「だれかがちょっと、借りたんじゃないの?」
キリが首を、小さくよこにふりました。
「家の人、みんなしらないって。ネズミの仕業だろうって」
沈んでいく太陽にあわせるように、キリが視線をさげます。
「またつくってもらえばいいよ」
「お姉ちゃん、ちがう集落にすんでるから……」
「そっか、じゃあまたは、いつになるかわからないか……」
4.自信をくれた髪飾り
キリが視線を太陽にむけました。
「年になんどか、葉っぱで編んだきれいな衣装を着て、伝統的な踊りをひろうするでしょう。わたし踊らないといけないから、あまい香りのする油をぬった髪に、その髪飾りをつけてもらったの」
キリが瞳をふるわせます。
「そうしたらね。そうしたらそれまでより、ずっと落ち着いて、自信をもって踊れたの。まるで天の川によこになって、星屑でつくった玉をころがすブアが、キリ、うまくなったぞ、ってほめてくれた。その声が聞こえた気がしたぐらい」
ナケラがキリの横顔をみつめます。
「だってね、腰を鋭くふると、腰にまいてるミノが、跳ねあがるでしょう。すっごく高くあげられたもん」
5.思いうかべた髪飾り
キリがつづけて口をうごかします。
「それにね、わたし友だちなら男の子にだって、自分の意見をちゃんといえるのに……」
キリがうつむきました。
「ナケラも知ってるでしょう。友だちでも大勢のまえだと緊張して、わたしがぜんぜん話せなくなること」
ナケラが、ゆっくりうなずきました。
「だからねわたし、このあいだ教室でみんなのまえで話すとき、屋根に差してある髪飾りを思いだした。髪飾りがそこにあると思って、足にあてた右手を、そっとふくらませたの」
ナケラが、パッと目をかがやかせました。
「それ、おぼえてる! キリ、すごくハッキリ声をだせてた。どうしたんだろうって思うぐらい、堂々としてたよ」
太陽に目をむけたままキリが、小さくあごをひきました。
6.やわらげてくれるはずなのに……
キリが目に、なみだをたくさんうかべました。
「わたしを支えてくれる髪飾りは、わたしの大切なものだった。それなのに……」
太陽の端が水平線にふれ、ナケラが夕日に顔をむけました。
「ねぇキリ、しずんじゃうよ。さっきやさしいっていってた、太陽が」
キリがなみだをこぼし、しずくが頬をながれます。
「こういうときは、辛さをやわらげてくれるのに。そんなにはやくいかないで。わたしどうしたらいいの?」
ナケラが胸のまえで両手をあわせました。
「あんなに大きいのに、ぐんぐんしずむ。ほんとうにはやいね」
空一面に夕焼けがひろがります。
7.そこにずっといる
ナケラが水平線に頬をむけました。
「キリを支えてくれるんでしょう。そうしたら髪飾りは、キリのパートナーっていうのになるんじゃない」
ナケラに顔をむけたキリが、不思議そうにうなずきます。
「それだったらキリ、安心して。髪飾りはぜったいに、キリのもとへかえってくる。だってほら太陽だって、明日の朝かえってくるんだよ」
キリがあきれたように口をひらき、ナケラが胸のまえにだした片方の手の平を、上にむけてつづけていいます。
「もしも、もっていったネズミが、どうしても髪飾りをはなさなかったら。キリにはあるでしょう。ほらっ!」
ナケラが上にむけた手の平に、もう一方の手をのせ、それを少しふくらませました。
「心の中に髪飾りが。パートナーはそこにずっといる」
キリが夕焼けにむき、自分の胸にあてた手の下に、髪飾りがあるかのようです。
8.まとめ
こんにちは、どふぁらずら。
なくなっても、心の中に……。
支えてくれるパートナー。
多くの人が、もっているのかもしれないずら。
おっと!
こっちは、みえない壁ずら。
↓
✨どふぁらのページの紹介 ↓ ↓









