ようこそ 冬の大三角形をめぐる旅へ。
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さぁ、ひと息いれて思い描けば、そこは旅先 <はじめての方は>
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- 各画像は “自由と願い” の象徴です -
すてきな口癖をもつご主人に、奥さんはたいへん。
迷惑をかけなければ、いいのに……。
< 本文は:物語風に3分 >
目次
1.タウパの前書き
2.だれかがこまってると!
3.奥さんは、そう答えるしかない
4.なんとかして!
5.おれにまかせとけ
6.ついでてしまう口癖
7.奥さんはたいへん
8.大切な旦那
9.まとめ
それでは、物語のように、どうぞ
1.タウパの前書き
こんにちは、海や林ですっぱだかであそぶ、10才のタウパです。
ぼくは口癖なんて、ないってばぁ、ばぁ、ばぁ。
お人好しって、わるいことなの?
ぼくは、
いい人のように思うんだけど……。
2.だれかがこまってると!
母屋の屋根が陽光をあびて、葉がカラカラに乾燥しています。
「ちょっとあなた、またいったんでしょう。おれにまかせとけ、って口癖!」
軒先に立った30才をすぎた妻のビロミナが、家にもどった夫のシーロアをまえにします。
「あなたがお隣の、食材をいれておく棚を修理するのは、いいわよ。あなたはそういう細かな作業、得意ですものねぇ。ですけど、うちの豚小屋をなおさないから、にげた子豚をつかまえるの、たいへんだったんですから」
ビロミナが片方の手の甲で、額から汗をぬぐいました。
「たいがいにしてください。だれかがちょっとこまってるとすぐに、おれにまかせとけっても~、そのたびにわたしが、ひと苦労するんですから」
3.奥さんは、そう答えるしかない
茶色い服をダボッと着た、ビロミナよりいくつか年上の女が、たずねてきました。
「なんどもわるいわねぇ。うちの人の体調がよくないと、おれにまかせとけって、お宅のご主人うちの分まで、魚を獲ってきてくれて」
敷地を掃いていたビロミナが、ホウキをもった手をとめて女にむきます。
「あらっ、ご主人だいじょうぶなんですか? 体調がわるくて漁へいけないのなら、うちの人がそのぐらいのことをするの、当然じゃないですか」
女が申し訳なさそうに、胸のまえで手をつなぎました。
「それにしても、これで3度目よ。おたくのご主人、うちの人が体調をくずしたの、どうしてわかったのかしら?」
ビロミナがこまったように首をかしげます。
「ご主人、うちによってくれて、それから漁へいったわ」
4.なんとかして!
シーロアが魚をおいこむ網を肩にかけて漁からもどり、ビロミナが漁獲のはいった布の袋を受けとりました。
「やっぱり――。獲ってくる魚の量が少ないときは、そういうことだったんですね!」
軒先に立ったシーロアが、苦笑いしながら片手で後頭部をかきました。
ビロミナが、りょう肩を小さく落とします。
「魚はこれっぽっちしかありませんけど、奥さんが日に干した大きなタコを、もってきてくれましたから、食べる物はじゅうぶんにありますけど」
ビロミナが目をしっかりひらき、シーロアの瞳にむけました。
「まったく、お人好しにもほどがあります。自分の家で食べる分まで、あげてしまうんですから。あなたの口癖、なんとかしてもらえませんか――」
5.おれにまかせとけ
葉をふいた大きな屋根が日差しを受け、集会場のたつ敷地をヤシの木がかこんでいます。
その1本をまえにして立った、ビロミナとおなじぐらいの年の女が3人、木をみあげました。
3人にシーロアが、ちかづきます。
「いったい、どうしたっていうんだ3人とも。そんなに口を大きくひらいて、まるでうまそうな食い物が、空から落ちてきそうじゃないか?!」
女たちがいっせいに顔を、シーロアにむけました。
「なにいってるのよ。ここのところ交代しながら、集会場の床にしいてあるマットを、編みなおしてるの。あと1枚ヤシの葉があれば、できあがるっていうのに」
シーロアが、ニッコリ微笑みました。
「なんだそんなことか、だったらおれにまかせとけ――」
6.ついでてしまう口癖
ひとりの女がオノを差しだし、受けとったシーロアが、ヤシの木にちかづきます。首をうしろにたおし、放射状にひらくヤシの葉へ、視線を飛ばしました。
オノの柄をにぎった手に、力をいれます。
≪そうはいったものの、毎日のぼってヤシの樹液を採ってる者とはちがい、おれがヤシの木にのぼるのは、子どものころ以来になる……≫
心の中でいい、首をかしげました。
≪今更、ほかの者にたのもうとはいえないし、まぁ、なんとかなるだろう……≫
オノの柄を口にくわえ、幹にりょう手をつきました。
7.奥さんはたいへん
シーロアの横にビロミナが立ち、ヤシの木をみあげます。
シーロアが慌てたようにオノを、口からおろしました。
「お、おまえ、どうしてここに――」
ビロミナが頬をゆるめ、おだやかな表情をします。
「みたことがありませんから。あなたがヤシの木にのぼるところ、みてみたくて」
「………」
「あなたが落ちるなら、できるだけ高いところから、頭から真っ逆さまにしてください。いっそのこと死なないと、あなたの口癖、なおらないでしょうから」
シーロアがこまったように笑みをうかべました
8.大切な旦那
シーロアがオノの柄をくわえ、幹に飛びつきました。
りょう膝を横につきだして足の裏で幹をはさみ、りょう手を幹の前後にあて、幹をけって飛びあがるようにのぼります。
ビロミナが自分の胸に、一方の手の平をあてました。
≪かならずヤシの葉を、切り落としてくださいね……≫
心の中でいい、胸にあてた手にもう一方の手をかさねます。
≪あなたが落ちてくるものなら、わたしがしっかり受けとめます。人に手をかすあなたは、まちがっていません。わたしがぜったいに、あなたを助けますから≫
9.まとめ
こんにちは、どふぁらずら。
口癖。
ホント!!
お人好しにもほどがある。
命がけは、まずいずら。
おっと!
こっちは、ほどほどずら。
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